ダライ・ラマ

ダライ・ラマ法王はチベット仏教徒による慈悲の菩薩であり、チベットの守護者である観音菩薩、あるいはチェネレージの化身であると信じられています。菩薩は完全な悟りを達成したいという願望を持ち、有情を助けるためこの世に生まれ変わることを誓い、それを実現された存在です。

ダライ・ラマ14世テンジン・ギャツォ法王は自分自身を一介の仏教僧であると述べておられ、チベットの精神的指導者です。法王は1935年7月6日チベット北東部アムドのタクツェル村にある小さな村にある農家に生まれました。2才の時その子はラモ・ドゥンドゥプと名付けられ、先代ダライ・ラマ13世トゥプテン・ギャツォの生まれ変わりであると認められました。

法王の根本的な使命

第1に、一人の人間として法王は人々が幸せになるよう励ますことに関心を持っており、心が動揺している場合、単なる物理的な慰めだけで平安はもたらされないが、心が平和であれば肉体的な苦痛でさえも心を乱さないことを人々に理解していただけるよう助けておられます。

法王は思いやり、赦し、寛容、満足感、自制心などの温かな心と、人間的価値観を育むことを提唱されています。人間として私たちは皆同じだと法王は言われ、私たちは皆幸福を望んでいますが、苦しみは望んでいません。宗教的信念を持たない人でも、これらの人間的価値観を生活に組み込めば恩恵を受けることができます。法王はこうした人間の価値観を世俗的な倫理や普遍的価値感と呼んでおられ、法王はそのような価値観の重要性について話し、会う人全員とそれを共有することに尽力されています。

第2に、仏教の僧侶として、法王は世界の宗教伝統間の調和を促進することに尽力されています。それらの間に哲学的な違いがあるにも関わらず、世界の主な宗教は全て善良な人間を生み出す同じ潜在力を持っています。故に、全ての宗教的伝統がお互いを尊重し、それぞれの伝統の価値を認識することが重要です。真実と宗教は一つであるという考えはそれぞれの実践者に関係していますが、より広いコニュニティに関しては、人間はいくつかの宗教といくつかの真実の側面を観察していることを認識する必要があると法王は言われます。

第3に、法王はチベット人であり、「ダライ・ラマ」としてチベット人の希望と信頼の焦点でもあります。故に法王は、チベットの言語と文化や、チベット人がインドのナーランダー大学の修士から受け継いだ遺産を保護することに尽力すると同時に、チベットの自然環境の保護にも声をあげておられます。

“The Relevance of Ancient Indian Knowledge” – A talk by His Holiness the Dalai Lama at the Indian Institute of Technology Bombay in Mumbai, India on December 14, 2018. Video by OHHDL

さらに法王は、最近今日の若いインド人たちの間で、古代インドの知識が持つ価値に対する認識を復活させることへの取り組みについて語られた。法王は、心と感情の働きについての古代インドの豊かな智慧と、インドの伝統によって発展した瞑想などの精神訓練の技術が今日でも大いに役立つと確信されています。インドには論理と推論の長い歴史があるため、世俗的で学術的な観点から見たインドの古代の知識は現代の教育と組み合わせることができると法王は確信されています。法王は、インドは実際にこの古代と現代の智慧を組み合わせることにより、それを実りある方法で達成する特別な立場にあり、それによって統合され、倫理に基づいた世界のあり方が現代社会の中で促進されると考えておられます。

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